A NAME呼名

先ずはイバラエイの別名(その他呼名)についてご説明致します。

  • 別名1. かいらぎ (「梅花皮」「梅華皮」)
  • 別名2. スタースティングレイ(スターステイングレー)
  • 別名3. スターガルーシャ

VALUE価値

次にどのくらい希少価値があるモノなのかご説明いたします。

絶滅危惧種、または国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストにおける野生絶滅の高い危険性(危急種)がある為、野生個体数が減少しており危急種に指定されているイバラエイ
日本国内の水族館でも2ヶ所に1匹ずつしか確認されていません。

皮革の王様、皮革の中で一番高価などとクロコダイルが世間一般では言われていますが、正確に言うとイバラエイが皮革の真の王様なのです。同じ大きさで比較しても金額はクロコダイルの3倍~4倍です。まさにイバラエイこそが真の“KING of leather”なのです。

世界レベルで希少価値が高く、極上なイバラエイは世界中の海で月に1匹水揚げされれば良い方だとも言われています。

通常イバラエイの表皮は『イバラ=棘=荊』と言われているだけに、この白く星形の様になっている断面のところが全てトゲトゲになっています。イメージは針マンボウの様に。

それを加工して皮から革にするのに先ず針を落として、全て表皮をフラットにします。その加工の時も難しいのですが、その針を落とす加工の時にどうしても皮に負担がかかり、表面の石が外れたり、強く負担がかかり外れたところに穴(又はピンホール)が空いてしまう場合が多いので理解している人が慎重に作業を進めていかないとベストコンディションの美しいイバラエイ皮革が出来上がりません。もちろん元々の皮革状態の良し悪しにもよります。

皮表面を加工して針を削り落とした断面がまるで★星☆スターに見える事から、スタースティングレイと言われる様になりました。

余談

ダイビングを本気で長い間やっている人は、イバラエイを奇跡的に見た事がある人はいるかと思います。

美しい石がより多く残っている、お財布を作り(加工)し易い皮革だな、など色々と言える程イバラエイの分母(絶対数)が他の皮革と比べて極端に少ないので、イバラエイを見て触って比べて加工してきた場数と経験値、他社では真似の出来ない加工、より良いモノ作りをしようとする意味での向上心がある美的センスが揃って、やっと区別出来るレベルです。

FULLBRIDGEはガルーシャ(通常のエイ)慣れしているので、世界一硬すぎる世界一難しい、世界一希少価値の高い皮革イバラエイ皮革もハンドステッチを綺麗に真っ直ぐ入れます。他の皮革と比べモノにならない程の労を費やし、困難、手間を費やす加工製作です。

重要文化財の刀にも使用されていたり、刀剣の柄に巻くなど、イバラエイは認知度が非常に低いですが、芸術や文化財まで、その美しさを表現し愛され続けています。